トップ > メールマガジン > メールマガジン バックナンバー

数理システム 最適化メールマガジン

バックナンバー ( 2014 Vol.3 ) 2014 年 5 月 23 日 発行

-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=
  数理システム 最適化メールマガジン  http://www.msi.co.jp/nuopt/
                           2014 Vol.3 ( 2014 年  5 月 23 日 発行 )
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=

数理システム 最適化メールマガジンでは,数理計画法パッケージ
数理システム Numerical Optimizer をはじめとして,最適化に関する様々
な情報やご案内を提供していきます.

++++ [目次] ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
 ■ <トピック> R ユーザ向け分析プラットフォーム
               Visual R Platform のご紹介
 ■ <トピック> 数理計画用語集 用語追加
 ■ <セミナー> Numerical Optimizer セミナーのご案内
 ■ <トピック> 数理計画と並列化
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

******************************************************************
■ <トピック> R ユーザ向け分析プラットフォーム
               Visual R Platform のご紹介
******************************************************************

ビッグデータの注目によりデータを最大限活用し成果を上げることが求め
られる今日,意思決定や業務効率化につながる分析知識や技術ノウハウの
蓄積,また持続可能な分析環境の整備が求められています.

現在,世界で最も広く使用されているオープンソースの統計解析ツール R
(http://www.r-project.org)は,分析担当者には手軽に使用できるツー
ルとして現在幅広く利用されています.R は R 言語(コマンド)を入力し
て利用するため,IT 技術者やプログラム経験者には習得が容易な一方で,
未経験者におけるコマンド習得の壁は依然として厚いものがあります.

そこで,(株)NTT データ数理システムでは,2014 年 5 月末に R ユーザ
向け分析プラットフォーム「Visual R Platform」(略称 VRP)をリリース
いたします.

VRP は Windows 上での簡単なマウス操作により,コマンドを入力すること
なく回帰分析や検定等の本格的な統計解析が実行できます.

R 言語を使ってデータ分析を始めたい方,コマンドを覚える時間はないが
統計解析を実施する必要がある方,効率的に分析の知識や技術が共有でき
る環境を整えたい方などにおすすめのツールです.

データ分析にはかかせない前処理や集計,標準的な統計分析機能はアイコン
化されており,アイコン間を矢印でつなげることで一連の流れを可視化し
ます.

VRP 上で作成した分析処理は,ボタンクリックで簡単に R スクリプトへ変
換出力でき,R 単独での実行が可能です.用途に応じて自由自在にカスタ
マイズ可能,分析処理の記録やスクリプトの共有,Linux など他 R 環境に
よる定型処理化など,活用方法の選択肢を幅広く提供致します.

R と同一言語体系の S-PLUS の日本語版開発,販売において 20 年以上に
わたる経験を持ち,近年 R を利用した分析実績を多数持つ当社技術者の英
知を結集した自社開発製品です.強力なサポート体制で意思決定を支援い
たします.

・R ユーザ向け分析プラットフォーム Visual R Platform ホームページ:
   http://www.msi.co.jp/vrp/

                                                 (亀川 佳美)

******************************************************************
■ <トピック>  数理計画用語集 用語追加
******************************************************************

弊社数理計画部では「数理計画用語集」を公開しています.
  http://www.msi.co.jp/nuopt/glossary/index.html

今回の新語は以下の通りです.

  <新語>
     ・積み付けアルゴリズム
     ・BL 点
     ・BL 安定点
     ・Bottom-Left 法

ご意見,ご要望等ございましたら,お気軽に用語集編集委員会
  nuopt-glossary@msi.co.jp
までご連絡ください.

                                                 (村山 昇)

******************************************************************
■ <セミナー>  Numerical Optimizer セミナーのご案内
******************************************************************

---- [ 設計ソリューションセミナーを開催いたします ] --------------
製造装置や製造プラントの設計において,複数の評価点での二乗誤差の最
大値を,スペック値以下に制御しなければならない場合があります.これ
は二乗誤差のミニマックス問題として定式化できますが,遵守の難しい制
約条件がある場合,その達成度との間でトレードオフが生じます.
そのため設計の現場では,誤差の最大値を犠牲にして全体最適性を探索す
るのですが,従来の計算方法ではこの探索に多大な時間を必要としていま
した.

本セミナーでは,新日鉄住金ソリューションズが開発した新しい評価関数
iNorm を用いて,上記のような最適化探索を高速・効率的に実現する方法
について説明いたします.

※ 新日鉄住金ソリューションズ株式会社様との共催でございます.
※ iNorm/アイノルムは,新日鉄住金ソリューションズ株式会社様の登録
   商標でございます.

日時 :
 ・ 6 月 5 日 (木) 16:00 〜 17:30 設計ソリューションセミナー

会場 : 
 (株) NTT データ数理システム セミナールーム
      東京都新宿区信濃町 35  信濃町煉瓦館 1F
 アクセスマップ
    http://www.msi.co.jp/msi/location.html
------------------------------------------------------------------

---- [ 大阪セミナーを開催いたします ] ----------------------------
6 月 24 日から 27 日までの 4 日間にわたり,大阪で弊社の様々な
ソリューションをご紹介するセミナーを開催いたします.最適化入門セミ
ナーの他,ビッグデータ,シミュレーションに関するセミナーもございま
す.ご興味をお持ちの方は是非ご参加ください.勿論参加費は無料です.

日時 :
 ・ 6 月 27 日 (金) 10:00 〜 12:00 【大阪開催】 最適化入門セミナー
 ※ その他のセミナーについては http://www.msi.co.jp/event/ をご覧
    ください.

会場 :
 AP 梅田大阪
      大阪市北区曽根崎新地 2-3-21 ax ビル 4F
 アクセスマップ
    http://www.ap-umeda.com/info/access.html
------------------------------------------------------------------

---- [ Numerical Optimizer 定例セミナー開催日程 ] ----------------
定例セミナーでは,スキルアップセミナー・実践編がリニューアルします.
「マニュアルでは伝えきれないテクニックをご紹介」をモットーに,現場
で幾つもの案件を経験してきた技術者が,実践的テクニックをお教えしま
す.

日時 :
 ・ 5 月 28 日 (水) 13:30 〜 16:30 最適化入門セミナー
 ・ 5 月 29 日 (木) 13:30 〜 17:00 スキルアップセミナー・基礎編
 ・ 6 月 12 日 (木) 13:30 〜 17:00 スキルアップセミナー・実践編
 ・ 6 月 20 日 (金) 13:30 〜 16:00 金融工学セミナー
 ・ 7 月  8 日 (火) 13:30 〜 16:30 最適化入門セミナー
 ・ 7 月  9 日 (水) 13:30 〜 17:00 スキルアップセミナー・基礎編

会場 : 
  (株) NTT データ数理システム セミナールーム
------------------------------------------------------------------

お申込み・詳細は下記をご覧ください.
  http://www.msi.co.jp/nuopt/seminar/index.html

                                                 (中野 雄介)

******************************************************************
■ <トピック>  数理計画と並列化
******************************************************************

デュアルコア,クアッドコアといった CPU が巷に出回り久しくなりました.
最近ではさまざまな分野で並列化によるプログラムの速度向上が言われて
おりますが,今回は数理計画における並列化の動向について紹介いたしま
す.

まずは前置きとして並列化一般について述べさせていただきます.
並列化において重要なポイントはつまるところ,各処理について依存があ
るのかないのかという点です.

例えば「処理 1」と「処理 2」は順番に行っているが実は「処理 2」を先
に行っても良いという場合,「処理 1」と「処理 2」を一度に行ってしま
えば良いというのが並列化の肝であります.(余談ですが社会のいたると
ころで上記のような並列作業は行われておりますね.)
CPU の内部のようなミクロな領域においては,かなり前からスーパースカ
ラー実行といったように,並列に命令をいかに実行できるかが研究,実装
されていました.
ただそういったミクロな粒度における並列化実行による性能向上について
は限界が述べられてきており,今日ではより大きな粒度で並列化を行うこ
とが求められるようになってきました.

翻って数理計画において並列化による恩恵を受ける場合にはいくつか問題
となる点があります.

例えば,数理計画で用いられるアルゴリズムは主に丁寧に場合分けし,一
歩一歩,解に近づく処理をしていくというものになります.このようなア
ルゴリズムでは順序依存性が高いものとなる傾向にあります.

具体例として「単体法」を見てみますと,「プライシング」と「列選択」
の繰り返しが主な処理となりますが,これらの処理について前後を交換す
ることはできません.(厳密にはこの他にも逆行列のアップデートなど複
雑雑多な処理があります.)
「列選択」は「プライシング」に依存しますし,次の繰り返しの「プライ
シング」は前の処理の「列選択」に依存します.
このように「命令」の前後がとても重要なため,並列化が難しいというこ
とになります.

上記のような難しい点はありますが,複数コアのマシンが一般にも普及さ
れてきているといったことも追い風となっており,状況は劇的に改善され
てきております.

まず整数計画においてですが分枝限定法における並列実行が利用され始め
ています.分枝限定法とは簡単にいえば,場合分けし可能性のない場合に
対してできる限り早い段階で探索を打ち切ることを肝とするアルゴリズム
です.
この場合分けされたケースの一つ一つは独立しているため,並列実行を行
うことができます.(厳密には探索を打ち切るために評価の際に依存はあ
るのですが,一部のため並列化可能.)
弊社の Numerical Optimizer においても TBB というライブラリを用いて
実装しております.

また線形計画法に関するアルゴリズムの内点法においては,一次方程式を
解くことが主な内部処理となります.一次方程式を解く際にデータによっ
ては大規模密行列に対する演算(例えば行列とベクトルの積など)が生じ
ることがありますが,このような単純な行列演算を並列化することで数倍
の性能を得るということが行われております.
一昔前までは規模の小さい問題が多く,並列化する際のコストの方が相対
的に大きいため,用いられることはあまりありませんでした.しかし今日
では解く問題の規模が大きくなりましたため,行列演算を並列化すること
で性能を上げることが行われております.
弊社の Numerical Optimizer においても MKL(Math Kernel Library) とい
う行列演算のライブラリをオプションとして用いることで性能を上げるこ
とができます.

以上,数理計画における並列化の最近の動向をお話ししましたが,これか
ら並列化に対する関心がアルゴリズムの中心となっていくことは間違いあ
りません.
コア数を倍にしたからといって,単純に速度が 2 倍となるといった性能向
上は現状ではまだまだ達成されておりませんが,今後の進展によりどこま
で近づけていけるかなど興味は尽きません.

                                                 (家富 淳)

==================================================================
※ このメールは,展示会・セミナー等で名刺交換をされた方,過去に
   数理システム Numerical Optimizer に関するお問い合わせを頂いたこ
   とのある方,および本メールマガジンの配信を希望された方にお送り
   しています.
※ バックナンバーはこちらから御覧頂けます.
     http://www.msi.co.jp/nuopt/mailmagazine/index.html
※ 本メールマガジンは等幅フォントでお読みになることを推奨します.
※ 今後このメールマガジンが不要な方は,誠にお手数ですが,「メール
   マガジン配信停止」という件名のメールを nuopt-ms@msi.co.jp
   にお送りください.なお,反映作業の都合上,数日間は旧情報にてメー
   ルが届く場合がございます.なにとぞご容赦ください.

発行:株式会社 NTT データ数理システム 
          << 数理システム Numerical Optimizer >> 担当
        東京都新宿区信濃町 35 番地 信濃町煉瓦館 1 階
                                   tel : 03-3358-6681
                                e-mail : nuopt-info@msi.co.jp
==================================================================