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スポーツソリューション

具体的な応用例はこちら。

スポーツと数理計画

代表例

スポーツの世界には数理計画の手法によって解けたり、またはアドバイスできる問題が溢れています。 ここではその問題解決をスポーツソリューションとよんでご紹介致します。 スポーツソリューションの代表的な問題として以下では次の問題を挙げることにします。

スポーツスケジューリングとはスポーツの色々な種類のスケジュールを決定する問題です。 例えば野球であれば、得点数を最大化するための打順であったり、失点を最小化する投手交代のタイミング、 各チームが公平であるための試合日程の調整、興行収入を最大にするための会場設営など様々にあります。

入賞問題とは与えられた試合日程の中で、あるチームが最終的に一定順位以内に入賞するには、あと何回勝てば(または得点すれば)よいのかを決定する問題です。例えば日本プロ野球のクライマックスシリーズ( CS )にどの球団が進出できるか、選手はもとより野球ファンにとってはいつも注視したい事柄です。 なおこの“あと何回”という数字は野球に限らずどのスポーツでも採り上げられ、各種スポーツ誌や記事を賑わせています。

歴史と適用例

これらスポーツソリューションの試みは古くからあり、理論的には 1960 年代から始まりました。 計算機の性能向上も相まって実用に耐える段階まで発展したのは 2000 年代からです。 既に欧米では各種のスポーツ競技で数理計画によるスケジューリングや入賞問題の解決が増えてきています。

スポーツスケジューリングは多岐に亘りますが、主だった適用例を挙げれば、メジャーリーグベースボール( MLB )の 2005 年のスケジューリング[1]があります。 これはカーネギーメロン大学のトリック教授が、彼の同僚たちと共に行った仕事です。 MLB 特有のルールを守ってスケジュールを考えることはとても複雑なことですが、彼らは OR のテクニックを用いることで問題解決を図ることができました。

また入賞問題自体の研究は 1966 年にシュワルツが出版した論文[2]から始まりました。 彼は具体的なスポーツとして MLB を扱い、多項式時間のアルゴリズムで解けることを示しました。 その後、多くの研究者の成果が続くことになり、次第にどのような問題が難しく、そして研究すべきテーマであるのかが整理されていきました。ここでは最後に入賞問題の難しさと Numerical Optimizer について簡単に触れることに致します。

入賞問題の難しさと Numerical Optimizer

入賞問題の難しさは引き分けという戦績の扱いに特に顕著に表れます。 ここでおよそどのスポーツについても、引き分けには次の二種類があります。

これらは何れについても問題を解く際には考慮が必要な事柄です。 もう少し説明致しますと、およそどのスポーツにもこういった引き分けが生じた際には、優劣を決するためのタイブレーキングルールを設定しています。 タイブレーキングルールがある分、数理計画問題で解くべき方程式の数は増えることになり、また複雑にもなります。 結果、計算時間が膨れ上がってしまうので、無視してしまいたいところですが、 しっかりと考慮をしないと正確な勝利数(または勝点数)を導出することはできません。

入賞問題にはこういった背景が研究されだした当初からあり、問題解法や計算機の性能の進歩が待たれておりました。 計算機の進歩は言わずもがなですが、私どもは Numerical Optimizer という強力な汎用ソルバーを携えて、難しい問題の一つである CS 進出を賭けたクライマックスシリーズ進出ナンバー(単に CS 進出ナンバー、 CS ナンバーともよぶ)の導出を行いました。


[1] Trick and Colleagues Produce Master Schedule For Major League Baseball's 2005 Season−Carnegie Melon Today( Carnegie Melon News の web ページに移動します)
[2] Possible Winners in Partially Completed Tournaments. SIAM Rev., 8(3), 302-308, 1996.