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エージェントシミュレーション

エージェントシミュレーションとは一定のルールに基づいて、自律的に行動するエージェントの振る舞いや、それらの相互作用から現れる、複雑な社会現象をシミュレーションするものです。

私たちの生活している社会においては、例えばエージェントは「ヒト」になりますし、道路交通網において は「自動車」に対応します。これらエージェントの個々の行動や移動、振る舞い、状態変化をコンピュータ上 で同時にシミュレーションする事で、エージェントが活動している社会全体の振る舞いを分析する事が出来 ます。

また、エージェントシミュレーションでは、エージェントの個々の振る舞いからでは、予測できなかったような社会システムの現象も予測する事ができます。このような現象は「創発」と呼ばれます。

エージェントシミュレーションの例として、ツイッター上に新製品発売に関する情報が広がる様子をを考えます。これをエージェントシミュレーションでモデル化すると、エージェントはツイッターユーザであり、 エージェントの行動は情報を目にしてツイートする、リツーイトする、何も行動しない、とパターン化されます。 また、エージェントが活動する社会は、ユーザ間のフォロー、フォロワー関係のネットワーク構造であり、口コミは構築されているユーザ同士のネットワーク上を伝播していきます。このようにコンピュータ上で ユーザの個々の行動をシミュレーションしてみると、ツイッター上で新製品に関する情報を目にするユーザ数の推移を予測できます。

あるいは、エージェントの移動を行動ルールとしてモデル化すると、火災発生時の避難の様子などもシミュレーションする事が出来、最適な避難経路の設計や、非常灯の配置などに役立てる事ができます。 同様に、商用施設や空港、駅などの施設に適用すると、混雑緩和策の検討、施設の要員計画にも活用できます。

道路交通網においては、自動車の走行をエージェントシミュレーションする事で、渋滞緩和策として、信号制御方法や、道路建設などを検討する事が出来ます。

このように様々な場面でエージェントシミュレーションは有効ですが、利点として、エージェントの状態や 行動ルールを複雑にする事で、より現実に近いモデル化も可能となる点も挙げられます。