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(S-PLUS) S-PLUS mini course 第10回


S-PLUS mini course の10回目をお届けします。

梅雨真っ最中、皆様お変わりございませんでしょうか?先日、人間ドックを受診しました。結果は・・・ほとんど、オールAでした。もっと働いても大丈夫、っていうことでしょうか?

さて、前回は高水準作図関数と低水準作図関数についてでした。 簡単に復習をしておくと、

でしたね。
そして、2つの系列の散布図を plot と points を使って、1枚のグラフに描画しました。

******************** 先週の例 *********************
plot(A社$年齢, A社$給与)
# A社のデータで、年齢と給与の相関プロットを作図

points(B社$年齢, B社$給与)
# 最初のコマンドで作ったグラフに、B社のデータで点を追加
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ここで、もし、A社のお給料が、B社より大きかったり、若者から年配の方まで、幅広い年齢層の人が働いていたりすれば、問題ありませんが、もし、B社の方が全般にお給料が高ければ、点をかけないことがあります。グラフの軸範囲は A社の年齢と給与の最小値、最大値で決まっ てしまうからですね。

両方を1つのグラフに問題が出ないように描画するには、まず、座標軸を固定することが必要です。つまり、A社のデータとB社のデータの最大値、最小値がはいるような座標軸を作ってやればいいわけです。

座標軸を固定するには、高水準作図関数で行います。plot という作図関数の中で、xlim, ylim という引数を与えると座標軸の最小値、最大値を自分で指定することができます。

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plot(A社$年齢, A社$給与, xlim=range(A社$年齢, B社$年齢),
ylim=range(A社$給与,B社$給与))


# range という関数はこういうときに便利で、与えられた複数の
# ベクトルの最小値、最大値を返します。

points(B社$年齢, B社$給与)
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もし、見にくかったら、points の中で、色を変えるよう指定することもできます。引数 col を用います。

points(B社$年齢, B社$給与, col=2)

色番号2番で点を描画します。

ところで、plot という関数あるいは、points という関数のヘルプを見ても、上で指定した引数の説明がありませんね。xlim, ylim, col といった。どうしてでしょうか?
これは次回のテーマにしたいと思います。
お楽しみに。

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