S-PLUS mini course の14回目をお届けします。
前回から1ヶ月以上たってしまいました。申し訳ありません。13回では「東京もやっと夏らしく・・・」なんて書いていましたが、夏どころか、最近はすっかり秋ですね。
さて、今回は Trellis グラフの2回目です。
まず、これまで使ってきた作図関数 plot
とこれからお話するTrellis グラフですが、指定方法に大きな違いがあります。
作図したいX,Y の値がデータ・フレーム data の x,y という値だったとして
plot では
plot(data$x, data$y)
と作図させました。それに対して、Trellis では
xyplot(y ~ x, data=data)
となります。もうお使いになっているかたも多いと思いますが、データの指定順序が統計解析の関数、例えば、線形回帰用の lm などとまったく同じですよね。
データの指定方法をチェックしたところで、実際にサンプルデータセットを使って、作図してみましょう。サンプルデータ fuel.frame は前にも登場しましたが、車のデータでした。このデータの Weight (車の重さ)と Mileage(燃費)の相関グラフを作成するには、
xyplot(Mileage ~ Weight, data=fuel.frame)
とします(指定する順番に注意)。見たところ、plot で作図したグラフと変わりが ないように見えますが、「格子(Trellis)」はどこでしょう?グラフを格子状にするには、X,Y 軸の値を指定する際、特殊なオプションとして指定する必要があります。
上のグラフを少し、複雑なものにしてみましょう。車の重さと燃費の関係は、車の種類によって変わってくるでしょうか?第3の変数 Type をグラフに織り込んでみます。
xyplot(Mileage ~ Weight | Type, data=fuel.frame)
どうでしょうか?車の種類ごとに、重さと燃費の関係をグラフにすることができましたね。これが「条件付け」で、
Yの変数 ~ Xの変数 | 条件付けする変数
と指定します。
次回は、Trellis グラフ関数のいろいろと、上のグラフに回帰線を引く方法についてご紹介しましょう。お楽しみに!