確率計画法

確率計画法#

  • 読み: かくりつけいかくほう

  • 英名: Stochastic Programming

数理計画問題において,目的関数や制約式に確率変数が含まれ, その確率変数が従う確率分布が判明している場合,確率計画問題とよぶ.

具体的には,次のような問題が確率計画問題である.

(28)#\[\begin{split}\begin{array}{ll} \min & g_0(x,\xi) \\ \mathrm{s.t.} & g_i(x,\xi) \le 0, \ i = 1,\ldots,m \\ & x \in X \subset \mathbb{R}^n \end{array}\end{split}\]

ここで \(\xi\) は確率変数ベクトルである.

確率計画問題を考えるとき,確率変数を含まない問題(等価確定問題)に変換し解くというアプローチを採ることが多い. この等価確定問題には,償還請求問題や機会制約条件計画問題等がある. 償還請求問題とは \(x\)\(\xi\) の値を固定したときに判明する制約式の違反量 \(Q(x,\xi)\) を目的関数 \(g_0\) に組み込み, その関数の平均値を最小化する問題である. 機会制約条件計画問題は, ある一定の確率以上で制約式を満たす \(x\) 全体を実行可能領域として目的関数の平均値の最小化を考える問題である.

参考文献

[1]

久保幹夫, 田村明久, and 松井知己. 応用数理計画ハンドブック. 朝倉書店, 2002.