バックナンバー ( 2017 Vol.2 ) 2017 年 3 月 7 日 発行
-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 数理システム 最適化メールマガジン http://www.msi.co.jp/nuopt/ 2017 Vol.2 ( 2017 年 3 月 7 日 発行 ) -=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-=-= 数理システム 最適化メールマガジンでは,数理計画法パッケージ 数理システム Numerical Optimizer をはじめとして,最適化に関する様々 な情報やご案内を提供していきます. ++++ [目次] ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ■ <トピック> OR 学会 出展のお知らせ ■ <トピック> 社会システムシミュレーション例題集を公開しました ■ <セミナー> 定例セミナーのご案内 ■ <トピック> 書評「タンパク質構造とトポロジー -パーシステント ホモロジー群入門-」 平岡裕章 著 ■ < tips > Nuorium 活用のテクニック ++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ ****************************************************************** ■ <トピック> OR 学会 出展のお知らせ ****************************************************************** 3 月 15 日 - 17 日に沖縄県市町村自治会館で開催される 日本オペレーションズ・リサーチ学会 2017 年春季研究発表会にて 出展を致します. 出展ブースにて是非とも御挨拶させて頂ければ幸いです. 特別ゲストとして元営業担当の橋本秀三も顔を出します, 学会ご参加の方は是非とも出展ブースにお立ち寄りくださいませ. 弊社からの発表をご紹介します. 「Recent Advances in Numerical Optimizer for Solving Mixed Integer Problem」 *藤井浩一(NTT データ数理システム) 逸見宣博(NTT データ数理システム) 混合整数計画問題を解くアルゴリズムである分枝限定法は,現代に おいては,切除平面,前処理,分枝操作など様々な要素技術を 組み合わせた複雑なアルゴリズムになっています. 本発表では,高度な前処理やリスタートなどによる分枝限定法 性能向上についてお伝えします. 是非皆様の聴講をお待ちしております! (藤井 浩一) ****************************************************************** ■ <トピック> 社会システムシミュレーション例題集を公開しました ****************************************************************** 社会システムシミュレーションの理解を深めて頂く上で,よく使われる 例題の紹介と,各例題のモデルプログラム(S4 Simulation System Ver4.2 以降で動作します)を当社 S4 Simulation System の Web ページで公開 しました. 社会システムシミュレーションの理解や業務への応用にもご活用ください. 現時点までに公開している例題モデルは,以下のものです. [セルオートマトン] ・シェリングの分居モデル ・ライフゲーム [組織意思決定] ・ゴミ箱モデル [ゲーム理論] ・繰り返し囚人のジレンマ ・繰り返し N 人の囚人のジレンマ ・メタ規範ゲーム [市場] ・オークション ・商品の普及モデル [伝播] ・情報伝播モデル ・SIR モデル [交通流] ・渋滞モデル 例題のラインナップやモデル設計は,高橋 真吾 先生(早稲田大学 創造 理工学部 教授/社会シミュレーション研究所 所長)に監修頂いております. 例題は今後さらに増やしていく予定です.また,これらの詳しい解説本も 高橋先生と作成中です.完成まで今しばらくお待ちください. [社会システムシミュレーション例題集] http://www.msi.co.jp/s4/example/index.html [S4 Simulation System 体験セミナー] http://www.msi.co.jp/s4/seminar/introduction.html (嶋田 佳明) ****************************************************************** ■ <セミナー> 定例セミナーのご案内 ****************************************************************** ◆ Numerical Optimizer 定例セミナー開催日程 ・ 4 月 11 日 (火) 13:30 - 16:30 課題解決!!最適化ソリューション 無料体験セミナー ・ 4 月 12 日 (水) 13:30 - 17:00 Numerical Optimizer 体験セミナー ・ 5 月 19 日 (金) 15:00 - 17:00 Numerical Optimizer 金融工学セミナー ◆ 会場 (株) NTT データ数理システム セミナールーム (東京都新宿区信濃町 35 信濃町煉瓦館 4F) アクセスマップ http://www.msi.co.jp/msi/location.html ♪ お申込み・詳細は下記をご覧ください. https://msi.hmup.jp/nuopt/seminar (中野 雄介) ****************************************************************** ■ <トピック> 書評「タンパク質構造とトポロジー -パーシステント ホモロジー群入門-」 平岡裕章 著 ****************************************************************** 今回は,平岡裕章 著「タンパク質構造とトポロジー -パーシステント ホモロジー群入門-」(共立出版)を取り上げたいと思います. みなさま,Topological Data Analysis(以下 TDA と略す)というデータ 解析手法をご存知でしょうか?? 語弊を恐れずに言うと,一見ランダムに見える事象や空間的に複雑な構造を しているものを対象として,そのデータを語るための言葉を表現する一手法 と言えます. 応用事例として,著者である平岡先生の材料科学方面の成果 http://www.wpi-aimr.tohoku.ac.jp/jp/news/press/2016/20160614_000643.html を見ておくと分かりやすいかもしれません.この研究では一見無秩序に 見えるガラス中の原子の配置の記述方法を TDA により与えています. 他に主な応用分野としては - タンパク質構造の解析 - 遺伝子情報の解析 - 系統樹の解析 - 脳の構造の解析 - 工学(計算トポロジー) - 多様体学習 があげられます. この本はこのように多くの分野で応用されているパーシステント ホモロジーを解説している唯一(2017 年 3 月 1 日現在)の和書です. 名前に Topological とある通り,主な道具は位相幾何学を起源とする ホモロジーというものを用いて構成されます:タイトルにもあるパーシス テントホモロジーです. 位相幾何学というと??となる人もいるかもしれませんが,この本では 数学的な知識は仮定せず,必要な代数学・幾何学の道具の説明をして います. 前書きでも述べられているように,記述は過度な抽象化を避けており, アルゴリズム屋さんを意識した形であると感じられました. 本を読みながら実装をしてみてもいいかもしれませんね. 各章の細かい内容の紹介はしませんが,各章で同様の構成をしており, 章の初めに数学的な説明があり,終わりに実際のタンパク質データへの 適応について書かれています. 理論だけでなく実際にコンピュータで計算をしてみることで数学の理論 である(パーシステント)ホモロジーが,応用される様子を実際に見て 取れます. この本は,現在進行形で発展しているパーシステンス理論・TDA への 気軽な入り口になっていると思います. 最後に,入り口から先に進みたい人のためにいくつか文献を紹介して この文章を終えたいと思います. survey: 1. Carlsson, Gunnar. "Topology and data." Bulletin of the American Mathematical Society 46.2 (2009): 255-308. 2. Ghrist, Robert. "Barcodes: the persistent topology of data." Bulletin of the American Mathematical Society 45.1 (2008): 61-75. 3. Carlsson, Gunnar. "Topological pattern recognition for point cloud data." Acta Numerica 23 (2014): 289. 教科書: 1. Ghrist, Robert. Elementary applied topology. Createspace, 2014. 2. Edelsbrunner, Herbert, and John Harer. Computational topology: an introduction. American Mathematical Soc., 2010. (清水 超貴) ****************************************************************** ■ < tips > Nuorium 活用のテクニック ****************************************************************** Nuorium 開発責任者の伊藤元治です. Nuorium はシンプルな外見をしていますが,これとは裏腹にモデリングを 軽快にこなすための機能が多数用意されています. しかもそれら機能の多くはショートカットキーが定義されており,より 素早くストレスレスに利用できます. まずは F10 キーによる集中モードへの切り替えです. モデリングに集中するときは SIMPLE ファイルのみを画面に表示させたい ものですが,集中モードは正にこれを行います. 頻繁に用いるショートカットキーの一つです. さて,ある程度,Nuorium に習熟した方は以下に述べる機能を使用して みてはいかがでしょうか. それは region タグの活用です. SIMPLE ファイルに次のコードを書いてみましょう. //#region 変数 Variable x; Variable y; //#endregion //#region と //#endregion で変数 x, y が囲まれています. これが region タグです. region タグを用いると,行番号に下三角マークが付いて,囲まれた領域を 折り畳むことができます. 折り畳みを展開するにはマウス操作でもよいですが,展開対象に カーソルを合わせて Alt-Shift-L をキー入力しても展開可能です. Alt-Shift-0 (ゼロ)であれば,一度にすべてを展開します. SIMPLE ファイルが数千行におよんでくると,この region タグの 有り難みが増してきます. 長いファイルを頭から尾まで見ることはあまりないはずです. 特定の場所が編集対象になることが多いはずです. 予め region タグを SIMPLE コードに書いておけば,まとまりを意識して コードを編集できます. これはコードの構造を理解または整理することにも繋がります. いかがでしょうか,これを機会に region タグをお試しいただければと 思います. (伊藤 元治) ================================================================== ※ このメールは,展示会・セミナー等で名刺交換をされた方,過去に 数理システム Numerical Optimizer に関するお問い合わせを頂いたこ とのある方,および本メールマガジンの配信を希望された方にお送り しています. ※ バックナンバーはこちらから御覧頂けます. http://www.msi.co.jp/nuopt/mailmagazine/index.html ※ 本メールマガジンは等幅フォントでお読みになることを推奨します. ※ 今後このメールマガジンが不要な方は,誠にお手数ですが,「メール マガジン配信停止」という件名のメールを nuopt-ms@ml.msi.co.jp にお送りください.なお,反映作業の都合上,数日間は旧情報にてメー ルが届く場合がございます.なにとぞご容赦ください. 発行:株式会社 NTT データ数理システム << 数理システム Numerical Optimizer >> 担当 東京都新宿区信濃町 35 番地 信濃町煉瓦館 1 階 tel : 03-3358-6681 e-mail : nuopt-info@ml.msi.co.jp ==================================================================

