2.3 S+SSに関する雑多なこと
S+SSの起動と終了
(紫色は入力部分)
起動
- (S-PLUSセッションで) module(spatial)
終了
- (S-PLUSセッションで) module(spatial, unload=T)
S-PLUSの起動時に自動的にS+SSを起動したければ、
- .First <- function() { module(spatial) }
GEO-EASとのデータのやり取り
GEO-EASは、Erglund & Sparks (1992) によって開発された空間データ解析用DOSアプリケーション。特殊なデータフォーマットを用いる。
関数 read.geoeas、 write.geoeas でファイルのやり取りを行う。
制限(S+SS
Ver. 1.0 に関して)
- 空間は2次元のみ。3次元以上は扱えない。
- 空間時系列(空間情報+時間情報)データは解析できない。
- 画像処理パッケージではない。
- S-PLUSの柔軟性が、メモリの大量消費につながるため、利用方法によってはデータセットのサイズに制限が生じる。
S+SSのサンプルデータ集
ここに取り上げるもの以外にもいくつかの空間データが用意されている。詳しくはユーザーズマニュアル付録Cかオンラインヘルプを参照。
GeoStatisticalデータ
- グリッド上データセット coal.ash
- ペンシルバニア州グリーン郡ロベナ炭坑のピッツバーグ炭層のデータ。x、y、coal(石炭含有率%)の3つのフィールドからなる
- グリッド上にないデータセット scallops
- 米国海洋水産局北東水産科学センターによる、北東アメリカの大西洋沖で採集したホタテ貝の個体数。strata(層)、sample(1年あたりの捕獲数)、lat(緯度)、long(経度)、tcatch(
= prerec + recruits )、prerec(大きさ70mm未満のもの)、recruite(大きさ70mm以上のもの)、の7つのフィールドからなる。以下の解析では、tcatchのゆがみを補正した
lgcatch = log(tcatsh + 1) を用いる。
格子データ
- データセット sids、sids.neighbor
- 1974年から1978年の間に、ノースキャロライナ州の各郡で乳幼児突然死症候群(SIDS)により死亡した乳児の数。id(通し番号)、easting、
northing(各郡の役所の所在地)、sid(SIDSによる死亡者数)、birth(出生数)、nwbirth(有色人種の出生数)、group(sidをもとに各郡を12のグループに分けた)、sid.ft.、
nwbirths.ft(それぞれsid、nwbirthsのFreeman-Tukey変換)、の9つのフィールドを持つ。sidsの近傍に関する情報が
sids.neighbor("spatial.neighbor" クラスのオブジェクト)である。役所どうしの距離が30マイル以内であることを近傍の条件としている(Cressie、1993)。
点パターンデータ
- データセット lansing
- ミシガン州クリントン郡ランシングウッドの19.6エーカーの正方形内のカエデとヒッコリーの樹木の位置(Diggle、1983あるいは
Gerrard、1969)。ここでは [0,1] × [0,1] になるようにスケーリングしてある。
Freeman-Turkey
変換(Cressie and Read、 1989)
ここで、Si はi郡のSIDSによる死亡者数、
ni はi郡の出生数。
( 次へ 戻る
)
ご意見、ご感想はNTTデータ数理システムS-PLUSグループ <splus-info@ml.msi.co.jp>