インストール編
は Windows 版固有、
は UNIX 版固有、
は Linux 版固有、
は S-PLUS 2000 版固有の問題です。
質問 一覧
- S-PLUSの再インストールを行いたいが、今まで扱っていたデータのバックアップはどうすれば良いか。
- マシンのhostnameを変更したらS-PLUSが動かなくなった。
- S-PLUSをインストールする標準的なディレクトリは存在するか。
- ネットワークカードを差し替えた場合、ライセンスキーの再インストールは必要か。
- CD-ROMをマウントしたら、ファイル名が"SPLUS.TZ;1"のような名前になりアクセスできない。
- 起動時に"libf2c.so.0: cannot open shared object file" というエラーが出た。
- 「Splus」(コマンドモード)では起動するが「Splus -g」(GUIモード)で起動しない(Version 6)
- SETUP を起動してインストールを開始したが、途中でハングしてしまう。
- インストールは無事終了したが、S-PLUS がうまく起動しない。
S-PLUS の再インストールを行いたいが、今まで扱っていたデータのバックアップはどうすれば良いか。
正統的な方法としては、関数dumpを用いてデータを一時ファイルにセーブし、後にsourceを用いてデータを再読み込みする方法があります。(詳細はdumpおよびsourceのマニュアルを参照)
データ量が多い場合は、data.dumpおよびdata.restoreを用います。こちらは高速に動作します。(ただしテキスト形式でセーブしません)
- Example :
-
> data.dump(ls(),file="all.dat")
#作業データを"all.dat"という名前のファイルにセーブ
> data.restore("all.dat")
# ファイルall.datからデータを再読み込み
マシンのhostnameを変更したらS-PLUSが動かなくなった。
UNIX 版 S-PLUS のライセンスマネージャは、マシンの hostname を参照してライセンスサーバを探しにいきます。hostname を変更した場合、ライセンスキーの再発行や S-PLUS の再読み込みは通常不要ですが、以前のライセンスキーを使って、もう一度インストール用スクリプトを動かしてください。(インストールガイド参照)
通常は S-PLUS をインストールしたディレクトリにて、root で ./INSTALL と入力します。
S-PLUS をインストールする標準的なディレクトリは存在するか。
S-PLUS 本体をインストールするディレクトリは必要な領域さえあれば、どこでもかまいません。一般的には管理的な見地から、/usr/splus、/opt/splus、/home/splus、/app/splusといったパッケージソフトウエア格納専用のディレクトリを作成し、インストールすることが多いようです。
ただし、NFSなどを用いたネットワーク上でS-PLUSを利用する場合、各利用可能なクライアントから同じパス名でアクセスできるディレクトリであることが必須になります。
また、起動用スクリプト"Splus"(サイズは数KB)は、インストール最終段階で一般的な共用パスとなっているディレクトリにコピーされます。デフォルトでは/usr/local/binとなっています。このディレクトリが存在しない場合は、あらかじめ作成しておくか、インストール時のCONFIGUREでディレクトリを変更しておいてください。
ネットワークカードを差し替えた場合、ライセンスキーの再インストールは必要か。
S-PLUS のライセンスマネージャ(FlexNet)は、ハードウエア情報としてネットワークカードのMACアドレスを参照していますので、ライセンスキーの再発行と再インストールが必要になります。
CD-ROM をマウントしたら、ファイル名が"SPLUS.TZ;1"のような名前になりアクセスできない。
一部の OS や、システム設定のためにマウントした CD-ROM が /cdrom/SPLUS.TZ;1 のようにパス名表示される場合があります。";"はUNIXシェルではコマンドの終了(改行)を意味する特殊記号にあたりますので、このままではファイルにアクセスすることが出来ません。
円マークあるいはバックスラッシュ(\)を使ってエスケープして "SPLUS.TZ\;1" のような形でファイル名を記述してください。
起動時に"libf2c.so.0: cannot open shared object file" というエラーが出た。
libf2c.so のシンボリックリンクにより解決します。S-PLUS をインストールしたディレクトリを $SHOME とすれば、
$ cd $SHOME/newfun/libとリンクを張ってから起動してください。
$ ln -s libf2c.so.0.22 libf2c.so.0
「Splus」(コマンドモード)では起動するが「Splus -g」(GUIモード)で起動しない(Version 6)
一部の Linux distribution バージョンによっては、JRE(Java Runtime Environment - Java実行環境)を入れ替える必要があります。以下の手順をお試しください。(以下の手順では、Splus Version 6が /home/splus/V6 にインストールされているとします。)
- Sunのサイト( http://java.sun.com/j2se/1.3/ja/jre/download-linux.html )から、最新のJREをダウンロードする。
通常は GNUZIP Tar シェルスクリプト形式でダウンロードします。通常、j2re-1_3_1_02-linux-i386.bin のようなファイルが得られます。
- 適当なディレクトリで JRE を展開する。
例えば、/home/splus/ftp 以下に展開するとします。
$ mkdir /home/splus/ftp
$ cp /tmp/j2re-1_3_1_02-linux-i386.bin /home/splus/ftp #該当ディレクトリにコピーする
$ cd /home/splus/ftp
$ chmod u+x j2re-1_3_1_02-linux-i386.bin #シェルスクリプトの実行権を与える
$ j2re-1_3_1_02-linux-i386.bin #展開開始上記の操作により、/home/splus/ftp/jre1.3.1_02 というディレクトリが作成され、その下に新しいJREが展開されている状態になります。
- S-PLUS にもともとインストールされているJREと、上記の新しいJREを交換する。
$ mv /home/splus/V6/java/jre /home/splus/V6/java/jre.org #もともとのJREは名前を変えて残しておく
$ ln -s /home/splus/ftp/jre1.3.1_02 /home/splus/V6/java/jre上記操作はシンボリックリンクを利用していますが、コピーでも構いません。
- S-PLUS を Java モード、あるいは GUI モードで起動する。
$ Splus -j #Javaモード
$ Splus -g #GUIモード
SETUP を起動してインストールを開始したが、途中でハングしてしまう。
インストールするためのディスク領域が不足していると、途中でハングすることがあります。十分なディスク領域が確保されているか確かめてください。
また、他のアプリケーションやウィルスチェッカを動作したまま S-PLUS セットアップを起動すると、動作不良に陥ることがあります。他のアプリケーションやウィルスチェッカをいったん終了させ、Windows を再起動してからもう一度インストールを行ってみてください。
インストールは無事終了したが、S-PLUS がうまく起動しない。
以下の確認を行ってください。
- Windows をいったん終了し、再起動を行ってからすぐ S-PLUS を起動してください。
- ディスクがフルでないか、メモリは十分か、確認してみてください。
- 他に余分なアプリケーションが常駐しているようなら、そのアプリケーションを終了してから起動してみてください。
- (例えば Excel などの)他のアプリケーションは正常に動作するか確認してみてください。
以上の確認を行った上、まだ問題が解決しない場合は、
- マシンの OS、バージョン(サービスパックを当ててある場合はそのバージョンも)
- マシンのメモリ量、CPU、ディスク
- S-PLUS をインストールしたディレクトリ名
- 異常終了時のエラーメッセージ(正確に)
とともに、S-PLUSサポートまでご連絡ください。