S-PLUS導入にあたっての Q&A
S-PLUSの導入を検討されている方々向けのQ&A集です。
質問 一覧
実行環境
- S-PLUSが動作するハードウエア環境は?
- 特別なソフトウエアが必要?
- UNIX版ではウインドウシステムは何に対応?
- UNIX版はネットワーク対応か?
- PC(Windows)からUNIX版S-PLUSを利用できるか?
- Linux版でのグラフィック環境は?
機能
- S-PLUSではどのくらい大きなデータを扱えるのか?
- 今まで利用したデータ資産があるが、S-PLUSで簡単に利用できるのか?
- S-PLUSの処理速度の目安は?
- S言語を覚えるのにどのくらい時間がかかるのか?
- カテゴリカルデータの解析はどの程度できるのか?
- Windows版とUNIX版、どう違うのか?
ライセンス
メンテナンス、バージョンアップ
購入に関して
カスタマイズ、コンサルティング
回答 一覧
実行環境
- S-PLUSが動作するハードウエア環境は?
- Windows
-
CPU Pentium3以上、メモリ512MB以上、ハードディスク500MB以上がインストール時に必要です。解析データの大きさや種類によって必要なメモリ、ハードディスク領域が増加します。
特に必要とするグラフィックスカード等はありません。 - UNIX
-
メモリ64MB+1ユーザ毎に40MB以上、ハードディスク225MB以上必要です。(インストール時)解析するデータの大きさによって、さらに追加の領域が必要です。S-PLUSは倍精度(8byte)でデータを扱いますので、目安として1万件のデータに対して8*10000*2=160KB程度の余裕を考慮してください。ループ中の反復計算などがある場合は、さらに必要です。
S-PLUSは並列プロセッサのマシン上でも動作しますが、現行バージョンは特にマルチスレッドを意識したプログラムではありません。
特に必要とするグラフィックスカード等はありません。
- 特別なソフトウエアが必要?
S-PLUSは標準的なWindowsPC、ワークステーションの上で動作するように作られています。導入にあたって特別なソフトウエアは必要ありません。ただし、CやFORTRANプログラムとのリンク機能をご利用になる際は、各コンパイラがインストールされている必要があります。
また、日本語環境をご利用したい場合は、日本語対応OSがあらかじめインストールされている必要があります。
- UNIX版ではウインドウシステムは何に対応?
SolarisのOpenWindowsあるいはCDE、HPのVUEなど一般的なOS付属のウインドウシステム下で動作します。その他、MITのX11でも動作します。
- UNIX版はネットワーク対応か?
S-PLUS for UNIXは、TCP/IPベースのUNIXネットワークに対応しています。X-Windowsベースのクライアントが動作する環境ではどこでも、クライアントマシンからサーバのS-PLUSを利用できます。
一般的にはサーバにS-PLUSをインストールして、NFSを利用してクライアントから利用するケースが最も多いようです。
- PC(Windows)からUNIX版S-PLUSを利用できるか?
PC上でグラフィックスを表示しながら、UNIXサーバ上のS-PLUSを利用する場合は、WindowsPC上にX-Windowsエミュレータをインストールしておく必要があります。
Xエミュレータを利用してUNIXワークステーションにログインしてS-PLUSを起動し、グラフィックス出力はPC上に出力することが可能です。日本語を利用する場合は、PC上のXエミュレータに適切な日本語フォントがインストールされている必要があります。
- Linux版でのグラフィック環境は?
S-PLUS for Linuxでは、X-Windowsシステム上のJava GUIで動作します。
(なお、最新情報についてはお問合せください。)
機能
- S-PLUSではどのくらい大きなデータを扱えるのか?
- GUIからの利用
-
S-PLUSは、特にソフトウエア的なデータ量の上限を設定しておりません。一般的には、表計算ソフトウエアなどと比較して、かなり大きなデータを扱うことができます。上限はハードウエアのモリ搭載量、またOSの制限に依存します。
一般的な目安として、S-PLUSは全ての数値を内部的に倍精度(8byte)で持ちますので、単純な算術を実行する場合なら、データ数x8byte、さらにこの4倍程度のメモリ量が必要になります。(ただし、ネストが深い反復計算を伴うような場合は、この限りではありません。) - コマンド利用
-
コマンドからの利用の場合は、Big Dataライブラリという機能を利用できます。このライブラリの利用により、データの制限は行数で無制限、列数で数万列となります。
Big Data ライブラリについて、こちらをご覧ください。(Big Data ライブラリ) - Linux 64bit版
- ネイティブ64bit版ですので、実質的にメモリの実装量を全て有効利用できます。最強の大規模データ解析環境です。(英語版のみでの提供)
- 今まで利用したデータ資産があるが、S-PLUSで簡単に利用できるのか?
S-PLUSではテキストファイル形式になっているデータなら、フォーマットを選ばずたいがいのものを取り込むことができます。固定長データであっても取り込めます。
S-PLUSの場合、内部でのデータハンドリング機能、データベース機能が大変使いやすいものになっておりますので、まず一括して取り込み、S-PLUS内部で整理を行うのが最も手っ取り早い方法です。
テキストファイル以外の場合でも、多数のアプリケーションフォーマットのファイルに対応しております。詳しくはマニュアルをご覧頂くか、下記NTTデータ数理システム宛お問合せください。
さらに、データベースからの直接の取込みも可能です。odbcドライバ経由で、ほとんどのデータベースにアクセス可能な他、OracleやSQL Server、DB2といった著名なデータベースでは、インポート高速化のためにダイレクトドライバも利用できます。Bloomberg、FAMEといった金融データベースからのデータインポートも可能です。
- S-PLUSの処理速度の目安は?
S-PLUS 最新版 8.2J 64bit版のパフォーマンステスト をご参照ください。
- S言語を覚えるのにどのくらい時間がかかるのか?
S言語に習熟することにより、データ解析上の様々な問題を強力に解決していくことが可能になります。
S言語はベル研究所でUNIXやC言語の開発者のアドバイスを取り入れながら開発されたため、非常によく似た設計思想をもっています。日頃UNIXやCを使っている方なら、テキストを片手にすぐに使い始めることができるでしょう。
S言語は対話型で実行結果が即座にその場で確認できるので、プログラミングを経験したことのない方でも、快適に楽しく学ぶことができます。また、S言語で学んだプログラミング技法は、C言語などの別の言語を学ぶ上でも非常に役に立ちますので、これから本格的にプログラミングを学んでみたいという方にも最適です。世界各地の教育機関で、情報処理教育用にS-PLUSが導入されている実績がこれを証明します。
なお、R言語とほぼ互換性がありますので、R言語を使える方は、すぐにご利用頂けます。
- カテゴリカルデータの解析はどの程度できるのか?
例えば性別の「male」「female」、地方を表す「北海道」「東北」「関東」・・・やアンケート調査での「良い」「普通」「悪い」などのような質的データをカテゴリカルデータと呼びます。
S-PLUSには、オブジェクト指向機能を利用した「factor」データクラスがあり、量的データと同じ感覚で操作が可能です。このため、数量化の解析手法に関しても、特別に意識する必要はありません。(例えば数量化1類は、factorデータに対して重回帰分析を適用することにより実現できます。)
データ加工のためのさまざまな関数が備わっているので、データファイルからカテゴリカルデータを作成することも非常に容易です。量的データをカテゴリカルデータに変換することもできます。
また、クロス集計、カイ2乗検定、クラスター分析、樹形モデルなど、カテゴリカルデータの解析のためのさまざまな手法も豊富に揃っています。
- Windows版とUNIX版、どう違うのか?
現在、一般的には
- Windows版は個々のデスクトップでの利用
- UNIX版は高性能マシン上でのネットワークを利用した共同利用
- Windows版
- Windows版は、基本的に手元のPCで個人が利用するのに向いています。GUIが充実しており、価格も個人利用として手ごろな価格になっています。基本的に一つのPCに一つのライセンスが必要になります。
- UNIX版
- UNIX版の場合、基本的にコマンドラインからの利用が主たるものになります。Windowsのレジストリと違って、UNIXのリソースはアプリケーション側で一括管理ができるので、NFSなどでのネットワーク上で、何人もの利用者が共同で利用するのに向いています。
ライセンス
- 複数ライセンス購入の場合の割引価格はあるのか?
複数ライセンス購入の場合の割引価格が設定されています。
複数ライセンスの定義
- 弊社におきましての、「複数ライセンス」あるいは「追加導入ライセンス」の定義は、発生するライセンスの登録者(申込者)が同一の場合としております。同一部署でご購入の場合でも、ライセンスを管理している方が別々の場合は、「複数」あるいは「追加」扱いとなりません。
- Windows版
- Windows版では、2台以上の導入に関して当社規定の割引価格がございます。また、マニュアルセットがライセンス数分不要の場合は、さらに割引価格がございます。価格についてはお問合せください。
- UNIX版
- UNIX版では、1サーバマシン&複数同時ユーザの場合、複数サーバ&複数ユーザの場合、それぞれ当社規定の割引適用になります。価格についてはお問合せください。
- 購入後にライセンス数を追加したい時は?
- 同一サーバでの同時使用ユーザ数の追加の場合
- 同一プラットホームの場合は、初回購入時の価格と、追加ライセンス数での差額で導入できます。
- 別途サーバマシンを導入する場合
- 原則的には、サーバが別々であれば全く別のライセンスとして扱います。ただし、すでにS-PLUSを導入されているお客様向けの「追加購入割引価格」が適用されます。なお、「追加購入割引価格」はライセンスの管理者が同一の場合のみ適用されます。価格の詳細に関してはお問合せください。
- 新しいマシンが導入されたため、今までの登録マシンから変更したいが?
同一プラットホーム内での変更の場合は、当社所定の「機種変更届け」にて、登録機種の変更を承っております。「機種変更届け」は当社宛にご請求ください。なお、「機種変更手数料」がかかる場合があります。
「Sun->Linux」などのように、別のプラットホームへの変更をご希望される場合は、ご相談ください。
- ライセンス登録はどのように行われるのか?
ご購入時に頂いております、当社所定の「S-PLUS申込書」に記載された方が、登録ユーザ様となります。ライセンス登録した方は、当社のお客様として恒久的に登録され、契約の続くかぎり当社のお客様として所定のサービスおよび情報提供をさせていただいております。
バージョンアップのお知らせ、また各種優待サービスのお知らせはこの登録先にご連絡しております。ぜひ、ご連絡が確実なとなるご登録をお願い致します。
なお、登録先が変更になる場合は、是非弊社までご連絡ください。
メンテナンス、バージョンアップ
- メンテナンスに入らないとバージョンアップは受けられないか?
年間メンテナンス契約にご加入いただいた方には、自動的に最新版が無償で提供されます。メンテナンス契約に加入されていないお客様も、「S-PLUSユーザ様向けバージョンアップ価格」にてバージョンアップが受けられます。
このバージョンアップ価格は、新規購入価格に比べると格安ですが、メンテナンス料金より若干高い料金に設定されることが多いようです。
- バージョンアップの頻度はどのくらいあるのか?
現在当面のバージョンアップの見通しはございません。
購入に関して
- 校費で購入したいのだが可能か?
校費および科研費での購入も承っております。ご相談ください。
- 学校職員・学生が個人で購入する場合、教育機関向け価格の適用は?
職員もしくは学生の方が個人で購入する場合も、アカデミックディスカウント(教育機関向け特別割引)の適用となります。
価格詳細や御見積りは、お気軽にお問い合わせください。
カスタマイズ、コンサルティング
- パッケージを使ったシステム構築まで可能か?
S-PLUS上での各データ処理システム、解析システム、可視化システム等、プログラム作成からシステム設計、コンサルティングまで承っております。
NTTデータ数理システムは創業以来、トップレベルの数理科学系ソフトウエア開発にチャレンジしつづけ、また国内のUNIX上のシステム開発の草分けとして実績を築いております。インターネット、Windows関連技術にもいち早く取組んでおります。
また、S-PLUSは米国よりソースコード供与の上、直接日本語化等の開発にも携わっております。S-PLUSの開発者による、大変質の高い直接のサポートが可能です。ぜひご相談ください。
価格詳細や御見積りは、お気軽にお問い合わせください。