S-PLUS for Windows 初歩の初歩

4.オブジェクト・ブラウザとデータオブジェクト


オブジェクト・ブラウザは、S-PLUS独自のものです。

(図4-1 オブジェクト・ブラウザ)

オブジェクト・ブラウザは、見た目はWindows付属のエクスプローラによく似ています。オブジェクト・ブラウザは、S-PLUSで扱うデータ等を管理するユーティリティウインドウです。

S-PLUSでは、他のソフトのデータシートやデータファイル(一つにまとまったデータ)にあたるものを、データオブジェクトといいます。データオブジェクトにはデータフレーム、行列、ベクトル、リストの4種類の基本オブジェクトがあります。S-PLUSにはデータオブジェクト以外にも、いろいろなオブジェクトといわれるものがあります。計算の対象となるデータや関数は、全てオブジェクトという扱いになります。

S-PLUSの各オブジェクトは、一つ一つが独立したファイルとして保存されるるわけではありません。オブジェクトは、オブジェクト・ブラウザによって一括管理され、オブジェクトブラウザ形式のファイル(ブラウザページファイル .sbf形式)の中に一括保存されます。Excelの場合は何か新規にデータを作ったら、sample.xlsというような一つのファイルが作成されます。しかし、S-PLUSはそのようなファイルを作成しないということです。

もちろんS-PLUSでも新規にデータ(データオブジェクト)を作成した場合、そのデータ(オブジェクト)には任意に名前をつけることができます。しかし、そのデータ(オブジェクト)名のついたファイルは作成されないのです。

このような考え方のアプリケーションには、データベースソフトのMicrosoft Accessがあります。Accessも、データシートやフォーム(画面)などをオブジェクトという名称で扱い、やはり一つ一つがファイルとして存在するのではなく、各オブジェクトが一括して含まれるデータベースファイルが存在することになります。

S-PLUSではデータ(オブジェクト)の管理は、必ずオブジェクト・ブラウザを使って行います。他のソフトで作ったデータをS-PLUSで使いたい場合、またはS-PLUSのデータを他のソフトで使いたい場合は、インポートやエクスポートをする必要があります。インポートとエクスポートは、13章で説明しています。

S-PLUSをS言語として使いこなす場合は、どうしても各オブジェクトに関する理解が必要になります。しかし解析ソフトとしてを使う場合は、とりあえずデータオブジェクトのうちデータフレームだけ知っていれば解析を実行する事ができます。もちろん、他の形式のデータオブジェクトや、他のオブジェクトについても知っているに超したことはありません。ただ、いきなり全部を理解するのは無理だという場合は、まずはデータフレームを理解してください。

データフレームは、おそらく一番理解しやすいオブジェクトでしょう。S-PLUSのデータフレームは、列(縦方向)に変数、行(横方向)にケース(被験者や対象物)が入力される、表計算ソフトや他の統計ソフトのようなデータ形式です。前章の図3-3のデータウインドウも、データフレーム用のウインドウです。

図4-1のオブジェクト・ブラウザは、左側にいろいろなオブジェクトの名前が並んでいます。その一番上が、data.frameとなっています。

(図4-2 オブジェクト・ブラウザの左側の拡大)

このdata.frameの部分をクリックすると、オブジェクト・ブラウザの右側にデータフレーム形式のデータオブジェクトの一覧が表示されます。ただし、今はまだサンプルデータを開けていないので、クリックしても何も表示は出ません。実際のサンプルデータを使った説明は、次の5章で行います。

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