1.1 数理最適化問題とは
数理最適化問題とは,「与えられた条件の下で,望ましさの尺度を表す何らかの関数の最小値(最大値)を求め,さらにその最小値(最大値)を与える不特定要素の値を決定する」という問題です.
上記における,「与えられた条件」は制約条件,「望ましさの尺度を表す関数」は目的関数,「不特定要素」は変数と一般に呼ばれています.この用語を用いて書き直すと,数理最適化問題とは,「制約条件を満たす範囲における目的関数の最小値(最大値)及びその最小値(最大値)を与える変数を求める問題」といえます.
例えば,においての最小値を求める問題は,数理最適化問題です.この場合,制約条件は,目的関数は,変数はとなります.
この問題は数理最適化の世界では次のように書かれます:
- 目的関数:→最小化
- 制約条件:
考える間もなく,上記の数理最適化問題の最もよい目的関数値は2(のとき)となります.このときの変数の値を最適解と呼びます.
最適解を求めることを「数理最適化問題を解く」あるいは「最適化する」といいます.
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