ソフトエビデンスについて
BayoLinkSメールマガジン
平素より BayoLink/BayoLinikS をご愛用いただき誠にありがとうございます。
12月も後半にさしかかり、今年もあとわずかとなりました。
2019年も皆様には大変お世話になりました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、メールマガジンをお届けする季節となりました。
早速ですが、BayoLink/BayoLinikSでの推論時に
『ソフトエビデンス』機能をお使いになったことはございますか?
実は使える機能として、ぜひ一度お試しになってみてください。
【今回のテーマ】
『ソフトエビデンスについて』
ベイジアンネットワークは変数間の確率的な依存関係をネットワークで表現した
モデルです。既知の情報(エビデンス) をモデルに入力し確率値を計算することで
未知の事象を推論します。
ベイジアンネットワークに入力するエビデンスは『ハードエビデンス』と
『ソフトエビデンス』の2種類があります。
『ハードエビデンス』は あるノード についての状態を 1つに固定するようなエビデンス
です。例えば ノードX が {True, False} の2値を取るとき、True であることが確定して
いる場合は、ハードエビデンスで True を入力します。
(一般的には ベイジアンネットでエビデンスといえばハードエビデンスを指します。)
一方で 『ソフトエビデンス』は状態を1つに固定しないエビデンスです。
ソフトエビデンスは 状態値を各々の重みとして与えます。
先ほどの ノードX で例えると、True なのか False か 確定していないのですが、
7割りぐらいは True であることが確信されている状況です。
この場合は ソフトエビデンスとして True= 0.7, False = 0.3 のように
エビデンスの重みを配分します。
( ノードX=True という ハードエビデンス を ソフトエビデンスで表現すると
True = 1.0 、False = 0 となります。)
とある学校で生徒が遅刻するかを予測する例を考えましょう。生徒はその学校に
バス または 徒歩で通学します。道路が渋滞してバスが遅れたり、また 歩道の工事等により
迂回が必要な場合には、生徒が遅刻する可能性が高まります。
この状況をベイジアンネットモデルで以下のように表現します。
『交通量』『歩道の工事』
↓ ↓
『遅刻』
『交通量』はセンサーが検出した単位時間あたりの車の通過台数で 道路の込み具合を判定
しており、 "normal" と "slow" をとります。
センサーは 対象地域の10箇所に配置されています。ここで 全てのセンサーで
車の通過数が多いと検出していれば、対象地域の道路は渋滞していることが確信できるでしょう。
ハードエビデンスで 『交通量』= slow と表現できます。
しかし、10個のセンサーのうち 車の通過台数が多いことを検出しているのが 7個であれば
地域の道路が込み合っている確度は 7割程度となります。これをソフトエビデンスで表現すると
normal=0.3、slow=0.7 となります。
★ ソフトエビデンスの設定方法
BayoLink の推論モニターにソフトエビデンスを入力する方法を紹介します。
1) 推論モニターの 右上の [Mode] で "Advance" を選択する。
2) 左側の設定で [証拠状態のセット] 項目をチェックし [正規化] は "自動" を選択する。
3) 右側のテーブルの [入力] 列に配分する重み値を入力する。
※ 列の合計が 1.0 となるように調整します。
(2019.12.18 石富 妙)