この「データベース接続ガイド」では、ご利用になっているデータベース内のデータをMSIPで利用する方法を説明します。MSIPでは、データベース内のテーブルからデータを取得し、MSIP内のデータとして利用することができます。
1.1. データベースへの接続方法
MSIPでは、データベース管理システム(DBMS)を通してデータベースからデータを読み込むために、2通りの接続方法を利用することができます。
ODBCドライバーを利用
- 各DBMSに共通するインターフェースであるODBCドライバーを利用します
各DBMS独自の接続実装を利用
- 各DBMSごとに個別のクライアントプログラムを利用します
これら 1 と 2 の特徴を次の表で示します。
(1) ODBCドライバーを利用 | (2) DBMS独自の接続実装を利用 | |
---|---|---|
特徴 | ODBCに対応するDBMSを同じようにあつかえるため、多種のDBMSを利用できます | 各DBMSごとに異なるAPIに対応するため、各DBMSごとに個別のクライアントプログラムをインストールする必要があります |
対応DBMS | ODBC接続できるDBMSを利用できます | Oracle DatabaseとPostgreSQLのみ利用できます |
GUIでの利用方法 | ワークスペースから利用できる「DB接続設定」内に「ODBC接続」を用意しています | ワークスペースから利用できる「DB接続設定」内に「ダイレクト接続」を用意しています |
Pythonスクリプトでの利用方法 | DataFrameのAPIとしてmsi.common.dataframe.odbc.connect やmsi.common.dataframe.ODBC などを用意しています |
DataFrameのAPIとしてmsi.common.dataframe.read_db やmsi.common.dataframe.read_db_table_names などを用意しています |
MSIPが稼働しているマシンでの事前準備 | 対象DBMS用のODBCドライバーをインストールする必要があります | DBMSに接続するためのOracle DatabaseやPostgreSQL専用のクライアントプログラムをインストールする必要があります |
1.2. 本ガイドで説明する内容
「1. ODBCドライバーを利用」の方がより多くのDBMSを利用できるので、この「データベース接続ガイド」では、ODBCドライバーを利用した接続方法を説明します。 あわせて、MSIPが稼働しているマシンにODBCドライバーをインストールする必要があるため、代表的なODBCドライバーのインストール方法についても説明します。
このODBCドライバーを利用する方法として、GUIで利用する方法と、Pythonアイコン上でDataFrameのAPIを利用する方法の2種類を説明します。
また、Pythonアイコン上でDBMSにデータを格納する方法についても紹介します。
なお、DBMSをインストールしたり、データベースにデータを格納する方法については、各DBMSの作成元が提供する情報などを参照ください。
1.3. 動作確認環境
本「データベース接続ガイド」の説明で利用した環境は以下のとおりです。
- Windows 11 Pro(64bit)
- MSIP 1.8.2