パレート最適#
読み: ぱれーとさいてき
英名: Paretian Optimum
多目的最適化問題において「少なくとも『全ての目的関数において現状より良い解』は存在しない」という状態を表す最適性の条件のこと.
数学的には,以下の多目的最適化問題
(99)#\[\begin{split}\begin{array}{ll}
\min & \left( f_1(x),\ldots,f_n(x) \right) \\
\mathrm{s.t.} & x \in \Omega
\end{array}\end{split}\]
において,\(x^* \in \Omega\) がパレート最適であるとは
(100)#\[\forall{x \in \Omega} \setminus x^*, \ \exists k \in \{1,\ldots,n\}, \ f_k(x) > f_k(x^*)\]
である.
不等号の等式を許すように定義を緩和したものは,弱パレート最適と呼ばれる.
(101)#\[\forall{x \in \Omega}, \ \exists k \in \{1,\ldots,n\}, \ f_k(x) \ge f_k(x^*)\]
関連
参考文献
[1]
中山弘隆 and 谷野哲三. 多目的最適化の理論と応用. コロナ社, 1994.